飲食店営業許可を取得するための設備要件として、客席用に手洗器を設置しなければなりません。

客室内に手洗器があればベストですが、実際には客室面積などの都合でそうもいかない場合も多々あるのではないでしょうか。

そんな場合はトイレに設置した手洗器を客席用として共用することで対処できます。

 

地域によっては構造次第ではトイレの手洗器との共用が認められないケースも(例:新潟市の場合)

ただし、地域によってはトイレと客席の手洗器を共用とする場合、一定の基準を満たさなければならない場合もあります。例えば新潟市の場合、以下のような基準があります。

共用が認められる設備構造

下の写真のようにトイレに入る前の前室(化粧室)を有するタイプはトイレと客室の手洗器の共用が認められます。

 

共用が認められない設備構造

下の写真のようにトイレ内に手洗器が設置されている場合は、共用が認められず客室内にも設置しなくてはなりません。

理由としては、トイレを別の誰かが利用している最中は手洗いができないため、衛生的に良くないから・・ということなのでしょうか。

また、トイレが店外にある場合もやはり共用は認められず、客室専用の手洗器が必要です。

 

やはり保健所への確認は絶対に必要

先にも触れましたが、このあたりのルールの運用は地域によって異なります。トイレ内にだけしか手洗器がなくてもOKという所も実際にあるのです。

水道工事などは費用もそれなりですから、工事が終わって後から客室への追加の設置を指導されたとなっては痛手です。あるいはトイレの設置のみで足りるのであれば客室へ設置する費用のムダを削減できるかもしれません。必ず計画段階で管轄の保健所に確認しましょう。

 

その他に

手洗器にはハンドソープなどの消毒器を置かなくてはなりませんが、多くの地域でこの消毒器は壁や洗面台に固定するよう指導されます。覚えておくと良いでしょう。